# (SHARP)

都内マンションの住戸を介護用住戸に全面改修したプロジェクトである。片廊下とベランダで挟まれた間口の狭い典型的な住戸スペースは、都心居住者にとって最もスタンダードな生活空間として大量にストックされている。アクセス,採光,天井高・・・。制約だらけの矩形空間に、豊かさや多様性を獲得する手法のケーススタディでもある。

70㎡に満たない住戸にとって、車椅子対応の廊下が占める面積は大きい。そこで、廊下を多機能なスペースと捉え、あえて住戸の中心にゆったりと配置して廊下と部屋の間仕切りを全てポリカーボネート引戸とした。引戸の開閉によって、廊下スペースは両側の部屋の一部として場面に応じて取り込まれる。14mの一続きの鴨居梁が、多様なレイアウトを可能にしている。共用廊下側とベランダ側の開口部を結んで住戸を斜めに縦断する廊下は、風と光の通り道としての役割も持つ。